バドゥギポーカーはアジア発祥のドローポーカーの一種です。
ギャンブラーの間で特に人気が高いポーカーゲームで、アジアンポーカーやパトゥキとも呼ばれています。
2-7TDと同じで最弱のハンドを作る戦いですが、「手札は4枚で数字とスートがすべて異なる」というルールがプラスされています。
今回はバドゥギ(Badugi)ポーカーの基本ルール・遊び方をご紹介するので、プレイする前に理解して自分なりの戦略を練ってみましょう。
2-7TD「デューストゥーセブントリプルドロー」のルールは以下をご覧下さい。
バドゥギポーカーの基本ルールと役
バドゥギポーカーは1対1から最大9人のプレイヤーで対戦されます。
プレイヤーにそれぞれ4枚のカードを配ってゲームスタートです。
バドゥギとは数字とスートが違うことを意味しています。スートとはトランプのマークのことで「♥・♠・◆・♣」の4種類です。
最終的にバドゥギを目指してハンドを揃えていくので、マークがバラバラでないといけません。
①♥6・♠2・◆3・♣6 | スート:揃っていない 数字:6が2枚ある | バドゥギではない |
②♥6・♠2・◆3・◆A | スート:◆が2枚ある 数字:揃っていない | バドゥギではない |
③♥6・♠5・◆3・♣A | スート:揃っていない 数字:揃っていない | バドゥギ |
①はスートはバラバラですが、同じ数字「6」が2枚あるのでバドゥギではありません。②は数字はバラバラになったのですが、◆が2枚あるのでバドゥギではないです。
③はスートも数字もバラバラなのでバドゥギとなります。
役の呼び方と選び方
スートと数字が揃っていない4枚のカードの組み合わせがバドゥギです。
バドゥギができたら4枚のカードの中で最も数字が大きなカードを最初に持ってきて、数字+バドゥギで呼びます。
♥7・♠5・◆3・♣A | 7バドゥギ |
♠10・♥7・◆5・♣3 | 10バドゥギ |
ただ、絶対にバドゥギになるとは限りません。
ゲームをプレイしてカードを交換した結果スートと数字がバラけなかった時は、スートと数字がバラバラの3枚のカードを使い3枚役とします。
3枚役のことをアミューズメントカジノではダイと呼びますが、トリと呼ぶ人もいます。
バドゥギと同じように3枚役も最も数字が大きなカードを先頭に置いて「◯ダイ」や「◯トリ」という呼び方です。今回はアミューズメントカジノで主流のダイを使って解説します。
では3枚役のカードの選び方のルールを見ていきましょう。
6が2枚あるので1枚無効にする ♠6・◆3・♣Aで3枚役 | |
♠が2枚あるので10を無効にする ♠7・◆3・♣2で3枚役 | |
♥9・♠5・ | ◆が2枚あるので2を無効にする ♥9・♠5・◆Aで3枚役 |
同じ数字が被っている時はスートに強い・弱いはないのでどちらかを無効にします。
問題はスートが被っている時です。同じスートが被っている時は、数字を見て数が大きい方のカードを無効にするのがルールです。
バドゥギポーカーでは数字が小さい方が強いので、大きい数のカードを無効にしましょう。
バドゥギポーカーの役の強さ
バドゥギポーカーでは、4枚のカードのスートと数字がバラバラのバドゥギが強いハンドです。
よって最強ハンドはスートがバラバラの「A234」となります。
バドゥギになった人と3枚役のダイの人がゲームの最後に残っているなら、バドゥギの方が強いのでダイの人は負けです。
でも最終的に残ったプレイヤーが2人で、2人ともバドゥギだと勝負がつきません。
そんな時は各プレイヤーのハンドの数字で最も大きな数字を比較します。比較した数字が小さい方がゲームの勝者となるのです。
プレイヤーAさん | プレイヤーBさん | |
1回戦 | ♥10・♠7・◆6・♣2(勝ち) | ♥Q・♠10・◆4・♣A(負け) |
2回戦 | ♥6・♠3・◆2・♣A(負け) | ♥5・♠4・◆3・♣A(勝ち) |
1回戦はお互いにバドゥギですが、最も大きな数字が小さいAさんの勝利です。
2回戦もお互いバドゥギですが、今度は最も大きな数字が5のBさんに軍配があがりました。
たまに最も大きな数字が同じこともありますが、その場合は2番目に大きな数字、さらに2番目も同じなら3番目と比較して勝敗を決めます。
小さい数字が強いのでバドゥギの最強ハンドは数字が「4・3・2・A」の時です。ダイなら「3・2・A」となります。
ダイの時もバドゥギと同じ方法で勝敗を決めます。最も大きな数字が小さい方が勝ちですが、最も大きな数字が同じ場合は2番目を比べ、2番目も同じなら3番目を比べて下さい。
バドゥギポーカーのルール
バドゥギポーカーはゲーム開始時に強制ベットをするブラインドプレイが使用されます。
ディーラーボタンの左側のプレイヤー2人がブラインドポジションです。
レイトポジション (後半にベットするポジション) | ディーラーボタン(BTN) | ・他のプレイヤーのアクション後に行動できる ・最も有利なポジション | ・最初にディーラーになる
カットオフ(CO) | ・2番目に有利なポジション | ・ディーラーの1つ手前|
(中盤にベットするポジション) | ミドルポジションMP2 MP3 | MP・比較的後半にベットできる ・参加人数によって人数が変わる | ・6~8番目にベット
(序盤にベットするポジション) | アーリーポジションEP2 EP3 | アンダー・ザ・ガン(UTG)・情報量が少なく不利 | ・3~5番目にベット
(ゲーム開始時にベットするポジション) | ブラインドポジションビッグブラインド(BB) | スモールブラインド(SB)・最も不利なポジション | ・最初にベットする2人
ディーラーボタンの左側のプレイヤーはスモールブラインドです。
スモールブラインドの左のプレイヤーがビックブラインドとなります。スモールブラインドの倍のチップをビッグブラインドは強制ベットします。
ベッティングは基本的に固定リミット
バドゥギポーカーに限らずポーカーゲームでは、最初のベット額やレイズできる額に制限があります。
最初のベット額とレイズ額の制限は同じ額で設定されるのが一般的です。
基本的にバドゥギポーカーは固定リミット(フィックスリミット)で行われます。
ただ、アミューズメントカジノ店やバドゥギポーカー大会のルールによって、固定リミットではない場合もあるのでご注意下さい。
リミットの種類 | 内容 |
---|---|
固定リミット (フィックス・リミット) | ベット額が固定されている。 最初のベットが5チップなら、レイズも5チップとなる。 |
スプレッド・リミット | ベット額が一定の範囲で固定されている。 最初のベットが1~5チップなら、レイズも1~5チップとなる。 |
ポット・リミット | その時のポットにあるチップが最初のベットやレイズの最高額になる。 |
ノーリミット | 制限がない。 |
ポット・リミットのポットにあるチップは以下のチップが含まれています。
- 今までのベッティングラウンドで出されたチップ
- 今のラウンドで自分の番より前に出されたチップ(自分が出したチップも含む)
- 自分の番でコールするために出したチップ
どれだけポットにチップがあるかで、ベット額の上限が決まります。最小ベット額はルールで定められていない場合は基本的に1チップです。
バドゥギポーカーは基本的に固定リミットなので、ベット額が固定されていると思っておいて下さい。
バドゥギポーカーのゲームの流れ
ではバドゥギポーカーをプレイしていきましょう。
- プレイヤーに4枚のカードが伏せたまま配られる
- 1回目のベッティングラウンド
- 1回目のチェンジラウンド
- 2回目のベッティングラウンド
- 2回目のチェンジラウンド
- 3回目のベッティングラウンド
- 3回目のチェンジラウンド
- 4回目のベッティングラウンド
- ショーダウン
ベッティングラウンドではチップを賭ける・ゲームを降りるの判断、チェンジラウンドではカードの交換をする・しないを判断します。
そしてベッティングラウンドではコール・レイズ・リレイズ・フォールドすることが可能です。
コール | 前のプレイヤーと同じ額をベット |
レイズ | 前のプレイヤーのベット額に上乗せしてベット |
リレイズ | 前のプレイヤーがレイズしている状況でさらに上乗せしてレイズをすること |
オールイン | 手持ちのチップを全て賭けること |
フォールド | ゲームを降りて全てのチップを失う |
ベッティングラウンドが終わったら、プレイヤーはチェンジラウンドでドローの選択もできます。ドローを選択するとハンドから0枚~4枚のカードを捨てることが可能です。
必ず捨てたカードの枚数と同じ枚数のカードを山札から引いて下さい。
ベッティングラウンドで誰もベットしていない時はチェックができます。チェックとはチップを賭けずに自分のターンをパスすることです。自分より前のプレイヤーがベットしていない時にしか使えません。
また、カードの交換をせずに、今の手札で勝負する時はスタンドパッドを宣言して下さい。
バドゥギポーカーでは基本的にベッティングラウンドが3~4回で設定されています。
最後のベッティングラウンド・チェンジラウンドが終わった後に、プレイヤーが2人以上残っていればショーダウンとなり手札を公開して勝敗の判断をする流れです。
バドゥギポーカーのルールのまとめ
バドゥギポーカーのルールと遊び方を解説しました。
運要素が強いようなイメージがありますが、実は有利なポジションを取れれば予想がしやすくなるので勝てる可能性がぐっと高くなるゲームです。
カードの交換枚数が少ない・チェンジなしのプレイヤーはすでにハンドを完成させている可能性が高いので、最後にベットするプレイヤーは他のプレイヤーの捨てた枚数からどの程度ハンドが完成に近いか予想できます。
運だけに頼らず、プレイヤーの動向をよく観察して予想しながら戦ってみて下さい。