IRのギャンブル依存症対策は?6つの制限や禁止事項をご紹介します

IRのギャンブル依存症対策は?のアイキャッチ

日本初のIRとして大阪では現在開業の準備が進められており、多くの人が期待を寄せています。

IRではカジノで金銭を賭けてプレイが可能となり、賭博罪に問われることはありません。ついに国内でも合法的にカジノで遊べるようになるのですが、心配なのはギャンブル依存症です。

借金をしてまでカジノで遊ぶようになると手遅れになります。

そこで今回はIRでギャンブル依存症にさせないために取られている6つの対策・禁止事項をご紹介します。

IRとは何か?については以下の記事で詳しく解説しています。ぜひ参考にして下さい。

IRは基本的に海外観光客からの税収確保による経済活性化が目的です。
国内では賭博は違法のままなので、日本人がIR利用する場合は規制がかけられます。制限や禁止事項の対象となるのは日本人利用者です。

目次

IRのギャンブル依存症対策は3段階

IRのギャンブル依存症対策は3段階

IRではギャンブル依存症対策を3段階で設定しています。

対象となるのは日本人利用者だけではなく、カジノを運営する業者に対する内容も盛り込まれています。

タイミング利用者が対象カジノ運営者が対象
カジノ施設入場前入場回数の制限勧誘の制限
カジノ施設入場時入場回数のチェック
本人確認
入場料の請求
入場禁止者の利用防止
カジノ施設利用中支払い手段の制限没頭している人への休止の呼びかけ

日本人の利用者は、決められた入場回数内でしかIRカジノで遊べません。

マイナンバーカードを持参していない場合は、本人確認ができないため入場不可となります。

熱くなってどんどんチップを購入してしまわないようにするためにも、IRカジノ内での支払い手段には制限がかけられいます。支払いは基本的に現金です。

カジノ運営側もギャンブル依存症対策のために、勧誘の制限が設けられています。

入場料を請求すること・本人確認の際に入場が禁止されている人を入れないことは、ギャンブル依存症対策としてはとても重要です。没頭しすぎている人がいれば、休止の声かけをすることも義務付けられています。

IRの6つのギャンブル依存症対策

IRの6つのギャンブル依存症対策

3段階のギャンブル依存症の対策の内容をより詳しく見ていきましょう。

国が指定しているギャンブル依存症対策に加えて、IRを開業する大阪の独自の制限も加えられています。

  • カジノへの入場回数を制限
  • 本人確認の徹底
  • 入場料金の支払い
  • 家族やスタッフによる利用制限
  • IR区域以外での広告の禁止
  • ATMやクレジットカードの利用制限

自由に好きな時に好きなだけ遊べる体制で運営すると、毎日でも遊びに来る人もいるでしょう。

遊ぶ機会が増えれば増えるほどギャンブル依存症のリスクも高くなってしまうので、回数を制限したりコストをかけることで機会を減らす対策が取られています。

また、本人以外からの申告でカジノの利用制限も可能です。

どのようにギャンブル依存症対策が実施されるのか、詳しい内容をチェックしていきましょう。

カジノへの入場回数を制限

IRではカジノへの入場回数を週・月で制限しています。

期間内の入場回数の制限は以下の通りです。

7日間3回まで
28日間10回まで

週に3回以上IRカジノへ入場することはできません。また、約1ヶ月間に10回までと決められています。

自己申告なら入場回数をごまかせますが、IRでは本人確認実施の際に利用回数をしっかりカウントしてあるため不正は不可能です。

制限を超えての入場は絶対にできないようにして、ギャンブル依存症対策をしています。

本人確認の徹底

IRでは入場の際に必ず本人確認を受けなければいけません。

必要なのはマイナンバーカードです。初回のIR入場の際には必ず持参して生体情報との連携を行い、次回からは生体認証で本人確認ができるようにします。

【生体認証とは】
顔・声・指紋・静脈など、体の特徴や動作の癖などから個人を特定し認証するシステムのこと。
瞬時に認証が終わるので、本人確認に時間を取られません。

生体認証は個人の身体的特徴から本人確認をします。ひとりひとりの情報は異なるため、なりすましが非常に困難ということで、IRでは不正防止のために導入されることになりました。

毎回マイナンバーカードを持参して提示しなくてもいいので、大切な個人情報の紛失防止にもなります。

海外在住で日本のIRを利用する日本人や海外観光客については、パスポートで本人確認が実施されるそうです。

入場料金の支払い

海外からの観光客と日本人利用者とでは、入場料が異なります。

海外観光客無料
日本人利用者1回6,000円

IRカジノがある現地に住んでいれば頻繁に通えるので、入場料無料ではギャンブル依存症のリスクが高まります。

そこで1回6,000円の入場料を設定することで、規制をかけているのです。

マカオやラスベガス・韓国などはカジノへの入場料はかかりません。でも、日本がIR開業計画の時に参考にしたシンガポールのカジノは、7,000円~8,000円を入場料として徴収しています。

シンガポールは自国民の入場料徴収を実施して、ギャンブル依存症の割合の減少に成功しました。

  • 2008年:2.9%
  • 2011年:2.6%
  • 2014年:0.7%
  • 2017年:0.9%

2010年にIRが開業・対策の実行をして以降、ギャンブル依存症の割合は減少したのです。

入場料を徴収すれば、お金に余裕がないギャンブラーは入場できませんよね。結果を見ても入場料の設定はギャンブル依存症には有効だと言えるでしょう。

家族やスタッフによる利用制限

IRカジノは家族やスタッフにより利用制限をかけることができます。

  • パチンコや競馬で借金を抱えている人
  • ギャンブル依存症の過去がある人
  • 賭け事に熱くなりやすい人
  • 借金を完済してギャンブルから足を洗った人

上記のような人がIR開業により、ギャンブル依存症への道へ進む可能性はゼロではありません。

本人は遊びたいと思えば入場料を払い本人確認さえすれば参加できてしまうので、家族などのまわりの人が申告をすれば利用制限がかけられるようになっています。

カジノを1年以上利用禁止にしたり、入場の制限をかけることが可能です。

もちろん、自我を失いそうだからと自身で利用制限措置をお願いすることもできます。

IRカジノを監視するスタッフから見て、ギャンブル依存症になりやすい傾向がある人にも利用制限措置を取ることができる決まりになっています。

IR区域以外での広告の禁止

IRカジノは20歳以上の成人しか入場できません。

でも、カジノのTVCM・インターネット広告・街頭広告などを自由に出してしまうと、学生や子供の目にも簡単に届いてしまうことになります。

よって、IR区域以外でのチラシの配布などの勧誘行為は禁止です。

それでも現代はSNSなどで簡単に情報が広まってしまう時代になりました。カジノに対する間違った情報も少なからず拡散されるでしょう。

大阪IRでは若い人たちが20歳になってすぐにギャンブル依存症への道に突き進まないためにも、無知な若者向けに予防啓発活動も行うと発表していました。

ATMやクレジットカードの利用制限

IRのカジノではギャンブル依存症対策として、金銭の取り扱いにも制限があります。

  • カジノ内にATMを設置するのは禁止
  • 日本人利用者のクレジットカード利用は禁止
  • 貸付は条件を満たす日本人または外国人観光客に限定

カジノ内にATMを設置しないことで簡単にお金を引き出せないように対策をしています。

カジノエリア外ではATMの設置が認められています。ただ、カジノ周辺のATMは引き出しに限定されていて、貸付機能がついていない機械が導入される予定です。

また、クレジットカードの利用も海外観光客に限定されているので、日本人利用者は使用できません。

貸付については以下の条件に該当する人のみです。

【貸付が可能な人】
カジノ口座に1,000万円以上の預け入れがある日本人または外国人観光客

顧客ごとに信用情報などから審査を行い、貸付額が設定されます。

そもそも、カジノ口座に1,000万円以上の預け入れがある人は、お金を借りることはほぼないでしょう。貸付を希望するのは、基本的にお金がないのにカジノで遊びたい人が多いはずです。

ATM・クレジットカード・貸付の制限はギャンブル依存症の対策としての効果が期待されています。

ギャンブル依存症の相談・治療にも尽力

ギャンブル依存症の相談・治療にも尽力

IRにカジノを導入することによるギャンブル依存症への懸念の声は多方面からあがっていました。

そこで、ギャンブル依存症の相談・治療の面でもしっかりと計画が出されています。国の対策とIRが開業する大阪独自の対策です。

今後、他県でもIRが開業するとなると、新しいギャンブル依存症対策が追加される可能性もあります。

国の対策大阪府の対策
・IRカジノの利用制限の設定
・ギャンブル依存症防止機関の紹介冊子の配布
・ゲーミング教室など安全なプレイの勉強の機会の提供
・24時間365日対応の相談体制
・ICTによるギャンブル行動の早期発見
・大阪依存症センターの設置
・低年齢層への啓発活動
・SNSを活用した啓発活動
・すぐに相談できる拠点の設置
・相談員の育成
・専門治療プログラムの普及支援
・大学や研究機関との連携による治療の充実
・行政や民間との連携による回復支援
・ギャンブル依存症研究の推進

ギャンブル依存症の早期発見・治療開始のために、多くの機関と連携し対策を立てています。

徹底的に防止策を立てていたとしてもギャンブル依存症に陥ってしまう人も出てくるはずです。だからこそ、専門治療施設や回復支援施設との協力体制も整えられているのです。

自分や身近な人がギャンブル依存症かもしれないと疑った時に、すぐに相談できる窓口も用意されています。

もしもの時に頼れる機関はたくさんありますが、ギャンブル依存症にならないのが1番です。

IRが開業してカジノで合法的に遊べるようになったとしても、資金管理・メンタル管理は徹底して行い、常識の範囲内で楽しむことを忘れないで下さい。

IRカジノのギャンブル依存症対策のまとめ

今回はIRカジノのギャンブル依存症対策についてご紹介しました。

アミューズメントカジノやカジノゲームとは違って金銭を賭けられるので、今まで体験できなかった強い刺激が体験できるのは大きなメリットです。

でも、のめり込みすぎるとプラスになるまでやめられないなんてことも…。

ギャンブル依存症になると人生が大きく変わってしまうので、メリットもデメリットも理解し、自分をコントロールできる状態でIRを利用して下さい。

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この記事を書いた人

アドオンAYUMI たらればポーカー公式ライター

アミューズメントポーカー歴1年目の駆け出し。コーリングステーションを脱しきれていないのが最近の悩み。心理とハンドを読めるように特訓中です!

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