アミューズメントカジノは換金できる？物やドリンクの交換は可能？

アミューズメントカジノでは、チップを使ってゲームをプレイします。

チップを換金したり景品交換やドリンク代にできたらいいのにと考える人もいますが、賭博ではないので換金・景品交換は違法です。

チップを使ってドリンクを注文したり、景品や金券への交換・現金への換金はできません。

換金や交換を違法に行っているアミューズメントカジノもあるという声も聞きますが、本当にあるのか・どんなシステムなのか追求してみました。

換金ができるアミューズメントカジノ

換金ができるアミューズメントカジノを探してみました。

当然ですが全国各地に続々とオープンしてお店が増えている状況でも、きちんと届け出を出して許可を得て営業をしている合法なアミューズメントカジノでは換金ができる店はありません。

アミューズメントカジノは風営法5号なので、ゲームセンターと同等です。

ゲームセンターのメダルゲームで遊んだ時、メダルが増えたからと換金できるゲームセンターはありませんよね。

風営法5号ではチップの換金や商品交換を禁止しているので、いかなる理由があったとしてもチップやメダルを現金化することはできません。

よって、合法なアミューズメントカジノでは換金ができないのは当然なのです。

違法アミューズメントカジノでは換金ができる

2023年5月8日に大阪でアミューズメントカジノ2店が摘発されました。

大阪府警が実施したアミューズメントカジノ20店の立ち入り検査にて、違法な営業を行っていることが確認された2店舗が摘発の対象となったのです。

経営者ら計10人を賭博開帳図利の疑いで逮捕。その中には「ポーカーの健全な普及」をめざすNPO法人「日本ポーカー協会」の理事（55）=当時=が含まれていた。さらに、客計11人も単純賭博容疑で逮捕された。

　府警によると、店ではまず、客が1円当たり1～3点分のチップと現金を交換する。店は客がポーカーで獲得したチップに応じ、「ポーカー業界への支援」としてポーカー協会の銀行口座に現金を送金。さらに協会理事が手数料を差し引いた上で、「競技者への支援」の名目で客に現金を振り込んでいたという。

出典：朝日新聞

アミューズメントカジノの関係者だけではなく、客も逮捕されています。

チップを現金に換金した後、ポーカー協会が手数料を差し引いてプレイヤーに送金しているので、風営法5号において完全にアウトです。

立ち入り調査の時に来店していなくても、換金履歴・送金履歴などの証拠があれば後日逮捕されます。

カジノ法案で賭博は許可されたのでは？

カジノ業界で話題になっているカジノ法案。IR法案とも呼ばれていますね。

日本がビジョンに掲げているのはマカオ型のカジノで、カジノの遊技場だけではなくホテルや飲食店などが併設された総合的な施設を作ることです。

せっかく日本人や観光客がお金を使う場を作っても、アミューズメントカジノなら換金や景品交換ができません。

そこでカジノ法案を制定して「国が認定した総合型リゾート施設にあるカジノだけ賭博を合法化する」という新しいルールを作ったのです。

2030年に開業が予定されている大阪IRでは、換金・景品交換ができるカジノで遊べます。

ただ、ギャンブル依存症が懸念されているので、簡単に利用できる訳ではありません。

入場制限や利用制限を設け、カジノにハマりすぎないように対策されたうえでサービスを提供するようです。

換金や景品交換が可能になるため、アミューズメントカジノではなく賭博になります。

運に任せたゲームで感情的になったり気分が高揚して正常な判断ができなくなる人もいるので、自己管理ができなくなりそうな人は避けたほうがいいでしょう。

換金・景品交換ができないアミューズメントカジノの方が安全です。

以上のようにIR法案で賭博が合法化されたのではなく、国が認定した総合型リゾート施設でのみ賭博が合法化されたということになります。

換金ができるカジノで遊ぶ方法は？

アミューズメントカジノで満足できない人も当然いるでしょう。

ただ、現在の日本では換金や景品交換ができるアミューズメントカジノは違法店しかないので、その他の手段を使って遊ぶしか方法はありません。

2024年現在の日本には賭博が合法化された施設はありません。

でも海外では賭博が合法な国もあるので、カジノで遊んだ後に換金や景品交換ができます。複数の国のカジノをまわって遊ぶ人もいるようです。

旅費をあまりかけたくないのであれば、近場の韓国がおすすめです。

ホテルに併設されているカジノ店も多く、出歩かずにチェックインしてすぐにカジノで遊ぶこともできます。

ただ、海外のカジノで換金をした後に現金を日本へ持ち出すためには、申告が必要だったり上限が設けられている場合もあるので注意が必要です。

アメリカ	10,000ドル以上は申告が必要
中国	5,000ドル以上は申告が必要
シンガポール	30,000シンガポールドル以上は申告が必要
オーストラリア	10,000豪ドル以上は申告が必要
韓国	10,000ドル以上は申告が必要

せっかくカジノで換金して大金を手にしても、持ち出せないとなると意味がありません。

事前に訪れる国のお金の持ち出しのルールを確認し、申告が必要な場合はしっかりと申告を行いルールを守って帰国するようにしましょう。

オンラインカジノは違法なので絶対に使わない

オンラインカジノも換金ができるため、賭博にあたります。

賭博が合法な国では当たり前にサービス提供されていますが、日本では賭博が法律違反になるので利用すると犯罪として検挙されてしまうのです。

賭博罪	50万円以下の罰金または科料
常習賭博罪	3年以下の懲役

常習的に賭博を行っている人については、罰金刑がなく懲役刑となります。

令和になってから急激に海外業者を中心とするオンラインカジノが増えましたが、検挙された例も少しずつ増えてきているので監視の目は厳しいと言えるでしょう。

令和3年	127人(違法カジノ店利用)
令和4年	59人(オンラインカジノが1名)
令和5年	107人(オンラインカジノが32名)

基本的に店舗がある違法カジノ店の摘発・逮捕が多いですが、オンラインカジノだからと警察が見張っていないと思ったら大間違いです。

警察庁の公式サイトでは、オンラインカジノの検挙事例が紹介されていました。

①　日本国内の自宅において、自宅に設置されたパーソナルコンピューターを使用して、海外の会社が運営するオンラインカジノサイトにインターネット接続し、同サイトのディーラーを相手方として賭博をした賭客を賭博罪で検挙。

②　日本国内の賭客を相手方として、日本国内の賭客の自宅等に設置されたパーソナルコンピューターから、海外に設置されたサーバー上のオンラインカジノサイトにアクセスさせ、金銭を賭けさせていた者を常習賭博、賭客を賭博罪で検挙。

③　日本国内において、海外に設置されたサーバー上のオンライン賭博サイトを運営し、賭客に賭博をさせていた者を賭博開帳図利罪で検挙。

④　海外のオンラインカジノサイト運営者から収納代行を請け負ったように装って、自身が管理する銀行口座に、同カジノサイトへの賭け金を入金させた者を組織犯罪処罰法違反で検挙。

⑤　海外のオンラインカジノサイト運営者との間でアフィリエイト契約を結び、動画配信サイトなどで海外のオンラインカジノサイトを利用するように勧誘していた者を常習賭博幇助罪で検挙。

出典：警察庁

運営も利用者も検挙されています。実際にオンラインカジノを利用していなくても、アフィリエイトとして勧誘行為を行っていただけでも検挙の対象です。

オンラインカジノは換金ができるのでリアルなカジノと同じ体験ができるのは魅力的ですが、犯罪行為なのでハイリスクすぎます。

ギャンブル的なスリルが欲しくても絶対に利用しないで下さい。

換金可能なカジノアプリも違法

カジノアプリもオンラインカジノ同様に利用すると犯罪になります。

もちろん日本で換金ができるカジノアプリを配信することも違法行為になるのですが、法律の目をかいくぐって配信されているアプリがあるので要注意です。

Google Playとアプリストアの利用規約を見て下さい。

アプリの配信対象国や州 / 地域ごとに有効なギャンブル ライセンスを取得する必要があります。
現金賭博アプリはすべて、デベロッパーがギャンブル ライセンスを取得した国と地域以外では、アクセスして使用できないようにすることが必須とされています。

出典：Play Consoleヘルプ

現実のお金を使用する賭博ゲーム（スポーツ賭博、ポーカー、カジノゲーム、競馬など）または宝くじ／ロトを提供するアプリは、アプリが利用される地域で必要なライセンスおよび許可を取得し、アプリの利用をその地域のみに制限し、App Storeで無料で配信する必要があります。カードカウンターなどの違法なギャンブルツールは、App Storeで許可されません

出典：App Review

しっかりと非合法な国への配信は不可と書かれています。

ただ、現在日本から利用できる海外のカジノアプリは、あくまでも日本ではなく海外向けに配信しているアプリとして登録してグレーなサービス提供をしていると考えられます。

換金ができる時点で完全に賭博なので、日本からは利用してはいけません。

換金ができなくてもアミューズメントカジノがリアル！

アミューズメントカジノでは残念ながらチップの換金や景品交換はできません。

でも、実際にアミューズメントカジノ店に足を運んでゲームをプレイするので、カジノの雰囲気を味わったり仲間と楽しめるというメリットがあります。

どうしても換金がしたいという人は、現時点では海外カジノ来店くらいしか実現の方法はありません。

お金に余裕がない場合は、IRの開業を待つしか方法はないです。オンラインカジノやカジノアプリを利用しての換金も違法なので、絶対に使わないで下さい。