ブラックジャックのインシュランスとは?期待値を考慮して発動するメリット&デメリットも解説!
ブラックジャックのインシュランスは、「リスクのわりにメリットの少ない」アクションです。
インシュランスはディーラーのブラックジャックに対する対抗手段で、負けをイーブンまで持っていけますが成功率は30%と言われています。
本記事ではインシュランスの基本的な解説から、パターンごとの損益について紹介していきます。
目次
ブラックジャックにおけるインシュランスとは?
インシュランスとは、負けをイーブンにもっていくアクションです。
インシュランスはディーラーのブラックジャックに備えて保険をかけるアクションのことで、ベット額の半分を追加で支払うことで選択できます。
成功時にはベット額分の配当を獲得できますが、インシュランスの成功率は30%と言われており、インシュランスを外してしまった場合には普通の負け以上の損失を被ります。
インシュランス使用例を3つのパターンで解説
実際にブラックジャックではどのようにインシュランスができるのか解説します。
この例ではベット金額は100ドルにしています。
▼インシュランスが成功し、相手に負けたパターン
ディーラーのハンドがAでブラックジャック成立の危機です!
ゲームの下部に「Insurance?」という表示が出るので選択。
インシュランスを選択したので、100ドルベットの半分である50ドルを追加ベット。
そしてディーラーはブラックジャック成立!インシュランス成功です。
100ドルの掛け金は没収され、インシュランス額の50ドル×3倍額=150ドルを受け取れます。
投資が100ドル+インシュランス分の50ドル=150ドルなので、プラマイゼロです。
▼インシュランスが外れ、相手に負けたパターン
インシュランスが外れて、ベット額の半分である50ドルは失われます。
勝負でも負けたので、ベット額の100ドルも没収。
トータル損益は-150ドルとなります。
▼インシュランスが外れ、相手に勝ったパターン
インシュランスが外れて、ベット額の半分である50ドルは失われます。
勝負では勝ったので、勝利金は獲得。
トータル損益は勝利金-50ドル(100ドルのインシュランス失敗分)となります。
▼両者ともにブラックジャックの場合
両者ともにブラックジャックの場合は引き分けになります。
インシュランスは「成立」扱いになるのでベット額の半分を獲得。
インシュランスで唯一プラスになるパターンです。
ブラックジャックにおけるインシュランスのメリット・デメリット
インシュランスはメリットもありますが、デメリットも目立ちます。
正しくインシュランスを把握して、実践で使えるのか見ていきましょう!
インシュランスのメリット
インシュランスのメリットは「3倍の配当が得られることで損失が0になること」です。
インシュランス無しだと掛け金が没収されて終わりですが、インシュランスを成功させることで引き分けまで持ち込むことができます。
インシュランスのデメリット
インシュランスのデメリットは、「成功確率が30%と低いこと」です。
インシュランスをすると、確実にベット額の半分を追加ベットしなければなりません。
ベット額が高額になるほど失敗時のリスクも高くなります。
成功率30%でベット額の半分を追加ベットするのはあきらかに不利な賭けであり、成功しても損益0になるだけなので釣り合いません。
インシュランスの期待値と還元率について
ブラックジャックのインシュランスについて、用語や宣言するタイミング、メリット・デメリットについて解説しました。
ここからはブラックジャックのインシュランスについてもう少し専門的・数学的に解説します。
インシュランスと他のアクションとの期待値や還元率の違い
ブラックジャックのインシュランスが他のアクションと比べて、期待値や還元率が高くなるケースはありません。
後述するベーシックストラテジーを見ても、インシュランスを推奨する場面はひとつもありません。
インシュランスによる還元率の減少はどれくらい?
では、インシュランスを行うことで還元率はどのくらい減少するのでしょうか。
6デッキ312枚のブラックジャックを考えてみます。
ディーラーのカードがAとし、残りの311枚のうちディーラーがBJになる可能性があるカードは4(10カードの数)×4(スートの数)×6(デッキの数)=96枚となります。
インシュランス成功時の配当は2倍ですので、インシュランスの期待値を計算すると、-7.40%となります。
計算式:(96/311)×2 – (215/311)*1 = -0.074
ここからわかることは、インシュランスの還元率は(100%-7.4%)=92.6%です。
ブラックジャックの還元率が平均で99%であることを考えると、これは非常に不利なベットだとわかります。
還元率の観点からしても、インシュランスは数学的に不利なアクションであり、インシュランス以外の他のアクションを選択したほうがよいとわかります。
オンラインカジノでインシュランスができるブラックジャックの種類
インシュランスは還元率の意味でかなり不利なアクションだとわかりました。
オンラインカジノのブラックジャックでは基本的にインシュランスを宣言することができます。
「インシュランスを宣言できる場面でも選択しない」と覚えておくことが重要です。
基本的にはオンラインカジノのブラックジャックはインシュランス対応
オンラインカジノのブラックジャックのルールは基本的にインシュランスに対応しています。
ライブカジノであってもソフトゲームであってもインシュランスが宣言可能です。
他の特殊ルールでもインシュランスを宣言可能
通常のブラックジャックに加えて、オンラインカジノでは
- パワーブラックジャック
- ブラックジャックインフィニティ
- ライトニングブラックジャック
などの特殊ルールで遊ぶことが可能です。
どんな特殊ルールであってもインシュランスは選択可能ですが、還元率が低いことから別のアクションをとったほうが賢明です。
ブラックジャックのベーシックストラテジーにおけるインシュランスの扱い
ブラックジャックのベーシックストラテジーとは、各場面において最適な戦略を定めた表のことを言います。
この戦略表通りにアクションを決めることで、最も高い還元率でブラックジャックをプレイできます。
では、ベーシックストラテジー表でインシュランスが有効な状況はあるのでしょうか。
先ほども述べたように、結論としてインシュランスを選択すべき場面はありません。
それをベーシックストラテジー表で確認してみましょう。
エボリューション対応ベーシックストラテジー
次に紹介するベーシックストラテジーは、エボリューションゲーミング対応の表となります。
エボリューションゲーミングとは、ほぼ全てのオンラインカジノで導入されているプロバイダーです。
こちらのエボリューションゲーミング対応ベーシックストラテジー表の見方を解説します。
- 表の左側の数字がプレイヤーハンドの合計
- 表の上側の数字がディーラーハンド
- HARDの表はAを含まないプレイヤーハンドに対応
- SOFTの表はAを含むプレイヤーハンドに対応
- PAIRSの表は同じ数字のプレイヤーハンドに対応
エボリューションゲーミングのブラックジャックのルールではスプリット後のダブルダウンができず、サレンダーも不可能です。そのため、次のように読み替えてください。
Double if allowed, otherwise hit
└ダブルダウンができる場合は実行、そうでない場合はヒット
Double if allowed, otherwise stand
└ダブルダウンができる場合は実行、そうでない場合はスタンド
Split if double after split is allowed
└必ずヒット
Surrender if allowed, otherwise hit
└必ずヒット
こちらのエボリューションゲーミング対応の戦略表は、「オンラインカジノ ベーシックストラテジー」と検索すると出てくる戦略表とわずかに異なっています。
エボリューションゲーミングのブラックジャックは、ディーラーのアップカードがAのときのみナチュラルBJをチェックするルール。
表の違いはほとんどありませんが、どの場面においても勝率・期待値の高いセオリー通りに打ちたい方はこちらの表を見ながらプレイすることをおすすめします。
しかし、ルール上インシュランスが宣言できるにもかかわらず、このエボリューションゲーミングの表を見てみてみると、インシュランスを選択すべき場面はひとつもありません。
この事実が意味するところは、ディーラーのハンド・プレイヤーのハンドが何であれ、インシュランスの還元率がその他のアクションの還元率と比べて高くなるケースはひとつもないということです。
ベーシックストラテジーは確率に基づいた最適な戦略ですから、インシュランスを選択してはいけないと数学的にも証明されているのです。
他の特殊ルールでもインシュランスを選ぶべきタイミングはない
どこのオンラインカジノでも遊べるエボリューションゲーミングのブラックジャックについて、インシュランスを宣言すべき場面がないことを解説しました。
インシュランスを宣言すべき場面がないのは他の特殊ルールでも同じです。
「ディーラーのアップカードがAであっても絶対にインシュランスをしない!」
と覚えておいて、その他のアクションを選んでベーシックストラテジー通りに勝負することが重要です。
まとめ
ブラックジャックのインシュランスとは、ディーラーのカードがナチュラルブラックジャックだと判断したときに、追加ベットができるアクションを指します。
本記事では、ブラックジャックでインシュランスが有効にはたらく状況について解説し、メリットやデメリットについてまとめました。
結論は「インシュランスの還元率が一番高くなる状況は無く、他のアクションを選んだほうが良い」です。
「ディーラーのアップカードがAであっても絶対にインシュランスをしない!」
と覚えておいて、その他のアクションを選んでベーシックストラテジー通りに勝負することが重要です。
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