ポーカーのポジション別の立ち回り方ガイド | ディフェンス方法や勝利を導く戦略も解説

ポーカーで勝率を上げるために重要な要素がポジションです。
プロとして活躍しているポーカープレイヤーの方達も、ポシションによって戦略を変えています。
ポーカーにおけるポジションは数少ない情報の一つであり、このポジションを理解して意識しないと、勝つことは難しくなっていくのです。
本記事では「ポーカーを上手くなりたい!」という方や、「ポジションをしっかり理解したい!」という方のために以下の項目に沿って解説します。
- ポジションによって有利不利が発生する仕組み
- ポジションごとの立ち回り方
- インポジション・アウトオブポジションの戦い方の違い
これからポーカーを始める方にも、わかりやすく解説しています。
ぜひ、最後までご覧ください!
ポーカーのポジションの仕組み
ポジションというのは簡単にいうとアクションを行う順番のことです!
テーブルに着く人数によって、ポジションの名称が増えたり減ったりします。
ポーカーのテーブルはディーラーとの1VS1から、最大10人まで参加可能です。
この章では以下の2つを紹介します。
- ポジションの名称と順番
- ポジションによる有利不利
ポーカーをプレイする上で基本的なことなので、しっかりと確認しておきましょう。
ポジションの名称と順番
ポーカーではポジションに名前がつけられており、アクションを行う順番が決められています。
ポジションは大きく分けて「ブラインドポジション」「アーリーポジション」「ミドルポジション」「レイトポジション」の4つです。
さらに4つのポジションの中で細かく名前がつけられています。(10人の場合)
- ブラインドポジション・・・ビッグブラインド(BB)、スモールブラインド(SB)
- アーリーポジション ・・・アンダー・ザ・ガン(UTG)、EP2、EP3
- ミドルポジション ・・・MP1、MP2、MP3
- レイトポジション ・・・カットオフ(CO)、ディーラーボタン(BTN)
BTNの2つ前がHJと呼ばれることもあります。
最初にアクションをするのがUTGで、最後にアクションをするのがBTNです。
ショーダウンするたびに、BTNを基準に時計回りでポジションが移動していきます。
ポジションによる有利不利
ポーカーでは、相手のハンドを見る術がありません。
そこで重要になってくるのが、ポジションによって変わるアクションの順番です。
他のプレイヤーのアクションの意味を読み取り、相手のハンドが強いか弱いかを判断することができます。
したがって、最初にアクションをするUTGは最も不利、最後にアクションできるBTNが有利なポジションです。
実際、一番不利なUTG以降5人のプレイヤーの中で、上位5%の強さのハンドを持っている人がいる確率はおよそ30%に及びます。
SBとBBはアクションを起こす順番では最後になりますが、最初に参加費としてブラインドを強制的に支払う必要があるので、有利・不利の位置付けはしていません。
しかし、SBとBBはフロップ以降は最も不利なポジションだとされています。
自然とポジションの悪い人は参加するハンドレンジを絞り、BTNなどプリフロップで有利なポジションにいる方は参加するレンジは少し広めになります。
また、ポジションごとのGTO推奨ハンドレンジを合わせて知りたい!という方は以下記事で”ハンドレンジ”について詳しく執筆しているので、ご参照ください!
>>ポーカーのハンドレンジを紹介!オープンレンジやコールレンジを徹底解説
ポーカーのポジションごとの立ち回り方
SBは強制的にブラインドを支払うので、フロップ時点では有利とも不利とも言い難いです。
しかし、フロップ以降は最初にアクションをすることになるので、強いハンドでもない限り、格上相手がいるポットには参加しないことをおすすめします。
以下の画像でポジションと照らし合わせて確認してみてください。
■スモールブラインド(SB)
■ビッグブラインド(BB)
■アンダーザガン(UTG)
■ハイジャック(HJ)
■カットオフ(CO)
■ボタン(BTN)
上記のリンクをクリックでポジションごとの立ち回り方がご確認できます。
スモールブラインド(SB)
SBはフロップ以降最初にアクションをしないといけなくなるので、強いハンドでもない限り、格上相手がいるポットには参加しないことをおすすめします。
プリフロップでの戦い方
SBは基本的にフロップ以降のアクションが難しくなるので、微妙なハンドの時にコールで参加するのは控え、「強いハンドだけどフロップ以降自信ない」という場合は3bet(リレイズ)で、リスチールを狙っていきましょう!
また、前にレイズが入っていないまま自分の番になった場合は、比較的広い手でオープンレイズをし、スチールを狙っていきましょう。
ポストフロップでの戦い方
3betポットの場合はボードにもよりますが、基本コンティニュエーションベット(プリフロップでのレイザーが続けてフロップが開いた後もベットすること)を打ちましょう!
コールで参加した場合には、一旦チェックでレイザーまで回し、打たれた場合にはあきらめてフォールドすることを推奨します。(自分のハンドが相手に勝っていると思った場合はコールorレイズ)
ビッグブラインド(BB)
ブラインドをスチールから守る意味合いから、BBでオープンレイズにコールで参加することを”ディフェンスする”といいます。
ビックブラインドは強制参加費が設けられているので参加したくなる気持ちもわかりますが、結果的に見ると更にマイナスになってしまうので、ランダムハンドでは参加しないようにしましょう。
プリフロップでの戦い方
BBはブラインドを既にポットに入れていることから、他のポジションよりも比較的広くコールすることができます。
スーテッドコネクター(例:78s、56s)やAxs(例:A2s、A4s)などもコールレンジに入れていきましょう。
また、ファミリーポット(テーブルのほぼ全員が参加しているポット)ではランダムハンド(例:68o、23s、A2o)でのコールも正当化されます。
ポストフロップでの戦い方
BBはプリフロップでのポジションはよかったとはいえ、フロップ以降になってしまうと不利なポジションになってしまいます。
なのでSB同様に、まずはレイザーまでチェックで回し(役ができていても)オリジナルレイザーのアクションを観察しましょう。
仮にレイズをしてきた場合は、次からも不利なポジションでの戦いを強いられることを意識してアクションを行ってください。
また、ボードが



のような場合にレイザーがチェックをしてきたらポットの半分程度をベットすると大抵は降りてくれます。
理由としては、相手のプリフロップレイズレンジに2や3や6はあまり含まれておらず、BBのコールレンジにはこのような数字が多いからです!
アンダーザガン(UTG)
UTGは名前からも分かる通り、銃口を向けられているという由来からこの名を付けられました。
一番不利なポジションで、一番最初にアクションを起こさなければいけません。
そのため、「いますぐプレイしろ!」と銃を向けられているイメージですね!
プリフロップでの戦い方
冒頭でもお伝えしましたがUTGは、次にアクションを起こす残りの5人が強いハンドを持っている可能性が高く、参加するリスクが高いことからスターティングハンドレンジはポジションの中でも一番狭いです。
なので、十分に戦えるハンド(例:AJs、ATs、KQs)でのみ参加していきましょう!
ポストフロップでの戦い方
ポストフロップでは自分がレイザーの場合、基本的にはコンティニュエーションベットを行っていきましょう!
ボードが以下のような場合には基本降りてくれます。



理由は前章でもお伝えしたとおり、UTGのレイズレンジにはAやKがたくさん含まれているからですね!
初心者の方は、通常よりもハンドを絞ってもいいポジションで、無理せず戦う必要のあるポジションです。
ハイジャック(HJ)
HJはBTNから見て2つ目のポジションです。
基本的には有利とも不利とも言えないポジションなので、UTGのようにレンジを狭くしてプレイしていきましょう!
プリフロップでの戦い方
UTGと同様、後にアクションをする人が多いので、レンジは狭めてレイズするチャンスを伺っていきましょう。
また、UTGに対して3betをするときははかなり強いハンドでのみ行っていきましょう。(たまにライト3betをまぜるのも戦略の一つです)
ポストフロップでの戦い方
こちらもUTGと同様に、ボードが自分のレンジと噛み合ってる場合、コンティニューションベットを積極的に行っていきましょう!
カットオフ(CO)
ポジションがBTNに近づいて有利になってくるのが、COからです。
アーリーポジションやミドルポジションよりハンドレンジが広がります。
プリフロップでの戦い方
プリフロップの時点で、UTGとHJがフォールドをしたのを確認したら、スーテッドギャッパーなど、比較的広い手でオープンレイズしていきましょう!
(例:89s、T9s、T8sなど)
ポストフロップでの戦い方
フロップ以降も依然としてインポジションでのアクションが可能なので、フロップを見て、戦えるハンドであったらコール、弱いトップペアならレイズなど柔軟な戦い方を選びましょう。
ボタン(BTN)
BTNはポジションの中でも最も位置が良く、フロップ以降はすべてのプレイヤーを見てアクションができます。
ポーカーの世界トッププロでもある”ダニエル・ネグラヌ”は「BTNからならどんなハンドでも参加するよ」と彼のYOUTUBEチャンネルで語っていたほど、BTNは有利なポジションということがわかります。
ハンドレンジがかなり広くなり、ブラフやスチールを仕掛けやすいポジションです。
プリフロップでの戦い方
プリフロップで自分までのすべてのプレイヤーがフォールドした場合、かなり広いハンドでのオープンレイズが可能になります。
(例:J9o、57s、K9oなど)
また、UTGなどがレイズしてきた場合は強い役になり得るハンドでコールをしましょう。
(例:56s、45s、JQsなど)
ポストフロップでの戦い方
フロップ以降は、相手のアクションを見れるので断然有利になります。
なので、相手のベットにコールするもよし、レイズするもよし、あきらめてフォールドをすることもできます。
筆者のおすすめは、フローティング戦略を用いることです。
相手のコンティニュエーションベットに対し、ハイカードでもコールをします。
すると相手が「え?コールするってことは何か持ってるよな。チェックしとこ」とチェックをして来た時に、一発ハーフポットベットを行いましょう。
相手が何も持っていないorボトムペアあたりでは降りてくれます。
インポジション・アウトオブポジションの戦い方の違い
ポーカーをやるうえでポジションが非常に大事だということをお伝えしてきましたが、ではインポジションとアウトポジションではそれぞれどのようなことを意識するべきなのでしょうか。
多くのポーカープレイヤーは以下の2点を意識して、ポジションごとの戦いを行います。
- レンジの違い
- アクションする順番の違い
インポジション
インポジションは基本的にたくさんの戦略を駆使し、ポストフロップ以降アクションを行うことができます!
強いハンドでのスロープレイや、前章でも軽く触れたフローティング戦略、ブラフなどさまざまな方法でポットを獲得することができます。
自分が投機的ハンドでポットに参加した場合は、セミブラフで降ろすか、安くリバーまで見に行くかなどの戦術を用いて戦っていきましょう。
基本的に、BTNのプレイヤーからジャストコールされるのはどんなプレイヤーでも嫌なものです。
ポーカーでは人にされて嫌なことをやって、相手を撹乱することも1つの戦略となります。
アウトオブポジション
アウトポジションはできるだけハンドランクの高いカードでフロップに参加し、最強ハンド(フラッシュ、フルハウス、ストレート)にならない限り、ファストプレイをしてフロップで勝負つけたいところです。
不利な状況でターン、リバーとプレイしていくのは危険なので、できるだけスチールやフロップで相手をフォールドに追い込んでしまいましょう。
また、プレイヤーによっては「自分より上手い人相手にはアウトオブポジションで参加しない」と決めている人もいます。
格上相手のアウトオブポジションというのはたくさんチップを失ってしまう可能性があるので気をつけましょう!
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まとめ
世界トッププロが「BTNからならどんな手でも参加できる」と豪語しているように、ポジションはポーカーにおいて、ハンドの強さよりも重要になる場面が多々あります。
今ポジションを意識していない方は「アウトオブポジションでこのハンドは3bet」や「インポジションでこのハンドはジャストコール」など、自分の中で軽く基準を決めておくことで、今後のプレイをよりよくしていくことができます。
考えられることが多い人ほどポーカーが上手いと言われるように、自分のハンドの強弱を考えるだけではなく、ポジションを意識してポーカーをプレイしていきましょう!